【連載小説】AI業務活用 まずは使ってみよう編『AIと私のはじめて物語』 第5話「AIに“資料のまとめ”を頼んでみたら~仕上げの一撃が秒速で出てくる日~」

この記事は連載小説の一部です。
最初から読む
登場人物紹介
資料作りもいよいよ終盤。
背景、説明文、図解、想定問答… 気づけば、必要なパーツは全部そろっていた。
(あとは“まとめ”だけ… でもこの“まとめ”、地味に一番センスが問われるやつ。
なんていうか、図解とかとはまた違う感覚が必要な気がする。)
例えば先輩のD井さんは、そういうのが抜群にうまい。
おいしいところだけを的確に掬い取っていくような感じ。
天性の才能なのか、経験値の積み重ねなのか。正直よく分からない。ただ…
(私の“まとめセンス”は、たぶん家のWi-Fiより不安定…)
そんな弱気な気持ちを抱えつつ、私はまたCopilotを開いた。
「この資料の“まとめ”を作って」
ぽち。
(…ちょっと注文の仕方がシンプルすぎたか?)
そう思った次の瞬間にはもう、AIは返答をくれた。
“デジタルフローは、現場の手戻り・属人化・情報迷子を解消し、
誰でも同じ手順で進められる環境を実現します”
(……え、なんでそんな“締めの言葉”みたいな文章が出てくるの? 私が1時間悩むやつだよ?)
手応えを感じ、要求を加えてみる。
「もっと“営業が最後に言いそうな感じ”で」
“導入いただくことで、日々の業務がスムーズになり、
本来のクリエイティブに集中できる環境が整います”
(はい出た。 営業が最後に言う“いい感じのやつ”。これ、会議室で言ったら絶対うなずかれる。)
ここまで来ると、もう少し試してみたくなる。
「もうちょっとパターンちょうだい!」
するとAIは次々と“締めの言葉”を出してくる。
“現場の手戻り・属人化・情報の離散を解消し、
誰でも同じ手順で進められる環境を実現します”
“誰が・いつ・何をしたかを見える化し、
安心して業務を任せられる環境をつくります”
“日々の業務が停滞する要因を取り除き、
より付加価値の高い業務に集中できる環境が実現します”
・
・
・
(ちょっと待って。 これ、全部“まとめ”として成立してるんだけど? AI、営業経験あるの?)
「M崎さん、まとめまで終わってるんですか?」
来ると思った。P嶋である。
でもどちらかと言うと“意外”ではなく“納得”の眼差しを向けられるようになった気がする。
「いや…なんか…AIが…締めの言葉を無限に出してくるんだけど…」
P嶋はやっぱりどこか満足げに言う。
「そうなんですよ。 AIって“自分が言いたかった最後の一言”を先に形にしてくれるんです」
(確かに… 私が“うまく言えないけど言いたいこと”を、 AIが全部拾ってくれてる。)
AIが出してくれたいくつかの“まとめ”の中から、
いちばん伝わりそうなものをひとつ選んで貼り付けた。
——その瞬間。バラバラだったものが、一つに繋がった気がした。
(……これ、もう資料完成じゃん。)
私は思わず深く息をついた。
(AIって、 “資料づくりの最後の一押しをくれる相棒” みたいな存在なのかも。)
つづく
次回:第6話『AIに“商談のリハーサル”を頼んでみたら ~ひとりロールプレイが恥ずかしくなくなる日~』
(※近日公開予定)


-1-300x171.jpg)

