【連載小説】AI業務活用 まずは使ってみよう編『AIと私のはじめて物語』 「第9話 AIに“提出前の最終チェック”を頼んでみたら~まさかの“見落としゼロ”になる日 ~」

この記事は連載小説の一部です。
最初から読む
登場人物紹介
“真のラスボス”こと商談後の提出用資料をなんとか整えることは出来た。
しかし往々にして、ラスボスには第2形態というものがある。
私はいよいよ“提出前の最終チェック”に挑むことになった。
(ここまで仕上がってきてるのに、肝心なところで痛恨のミスをしてそうで怖い。
絶対どこかに潜んでる気がするんだよな、“誤字脱字の亡霊”が…)
送信ボタンを押す瞬間の手の震えを思う。
とはいえ、今の私には心強い味方がいる。
深呼吸して、Copilotを開いた。
「この資料、最終チェックして」
ぽち。
AIはこれまで通りのスピードとブレない態度で返してくる。
“いくつか細かい修正点があります。
・表記ゆれ
・句読点の抜け
・説明の順序の調整”
(表記ゆれ…
私の文章、そんなに自由に旅してた?
“です”と“ます”が別行動してた?)
指摘されてみると、なんだかちょっと気が抜けた。
思わずセルフツッコミが次々とあふれ出す。
「句読点の抜け?
私の文章、息継ぎしてなかったの?」
「説明の順序?
私の脳内、たぶん渋滞してたんだな…」
「表記ゆれ?
私の語彙、自由すぎるんだよ…」
仕上げたつもりでいた資料にまだこんなに改善点があったとは。
再び自信を失いかけた私に、AIは静かに返す。
“全体的にはとても読みやすい資料です”
(うわっ、や、優しい‥
“全体的には”って言ってくれるあたり、なんかゼミの教授っぽい。
指摘とフォローが1セットになってるこの感じ…X川先生、元気かな…)
ふと思い出に浸りかけた私を引き戻すように、
AIは衝撃の事実を伝えてくる。
“タイトルのフォントサイズが他と異なっています”
(うわあああああああああああ!!!絶対気づかないやつ!!!
なんでタイトルだけ“自己主張強め”になってるの!?
私の資料、急に声デカくなるのやめて!!)
しかもそれだけではなかった。
“図解の矢印が1つだけ左にずれています”
(やめて!!!
その“地味に気になるズレ”!!!
見る人は絶対気づくやつ!!!
私の資料、矢印だけ反抗期なの!?)
何事もなかったかのように、
AIは落ち着いた声(※脳内イメージ)で言う。
“修正案を反映すると、全体が統一されます”
(なんか…
このAI、資料の美容整形外科医みたいだな…
“自然な仕上がりにしておきました”みたいな。)
AIが提示してくれた修正案を反映しながら、自分の感覚でも整えていく。
以前の私なら考えられないことだけど、こういう時にどう修正すればいいのか、
“コツ”みたいなものが少しずつ分かって来た気がする。
そうして今度こそ仕上がった資料を眺めながら思った。
(……これ、完璧じゃん。)
誤字もない。
表記ゆれもない。
矢印も全員まっすぐ。
タイトルも声量控えめ。
(AIって、
“最後の最後で私の背中を押してくれる存在”なのかもしれない。)
私はもう1度資料を上から下まで見返してから、
震える指で送信ボタンを押した。
マウスが立てる小さな音が、やけに響いた気がした。
(終わった…
ひとりじゃなくて、AIと一緒に作った資料だ…
もうこれ、共同制作じゃん。)
つづく
次回:最終話『AIと“その先”を考えてみたら~未来のトビラがちょっと開く日~』
(※近日公開予定)




-1-300x171.jpg)


アイキャチ画像_2-100-300x170.jpg)