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【連載小説】AI業務活用 まずは使ってみよう編『AIと私のはじめて物語』 「第7話 AIに“商談後のフォロー文”を頼んでみたら ~仕事が終わるスピードが倍になる日 ~」

AI業務活用記事7話アイキャッチ

この記事は連載小説の一部です。
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商談が終わった。

ここ最近、AIに手伝ってもらいながら
念入りな準備を進めてきたのが功を奏したのか、
それとも同行してくれたD井先輩の神アシストのおかげか、
なんとか無事に乗り切ることができた。

いくら準備が万全でも、やっぱり本番の緊張感は別格だ。
持てる情緒のほぼ全てを使い切り、ふにゃふにゃになりながら
人もまばらなオフィスへと帰って来た。

(はあ…もう今日は終わりでいいでしょこれ…
いやでもここから“フォロー文”という第二ラウンドがあるんだよね…
営業の世界、ほんっと休ませてくれない。)

感慨に浸る間もなく、PCを開いた。
こんな時はやっぱり、とりあえずAIに頼んでみる。

「商談のお礼メール、作って」
ぽち。

いつものように一瞬で返事が来た。

“本日はお忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました。
デジタルフローのご説明について、改めて資料を添付いたします。”

(おお…安定の丁寧さ…
私の“語彙力の波”がない…)

つい欲を出して言ってみる。
「もっと“親しみやすい感じ”で」

AIはまたも即答してくる。

“本日はありがとうございました。
現場のお話、とても参考になりました。”

(うん、これもいい。
ていうかAI、絶対あるよね?営業経験)

これは行ける。そう思った矢先、事件は起きた。
私は調子に乗って言ってしまったのだ。
「もっと“距離感近い感じ”で」

するとAIはためらいなく返してきた。

“今日はありがとうございました!
また何かあれば気軽に呼んでくださいね!”

(……いや、距離近すぎない?
初対面のお客様に“気軽に呼んでくださいね!”
は危険じゃない?)

私は思わず待ったをかける。
「いや、それはちょっとフランクすぎるよ!」

AIは即座に返してきた。

“いや、言ったのあなたですよ?”

(…ツッコまれた。AIにツッコまれた。
ついにこのAI、人格どころか“漫才の相方”になってきた。)

軌道修正を試みる。
「じゃあ“ちょうどいい距離感”でお願い」

AIはいつもの反応速度で返してくる。

“ちょうどいいって…
その基準、毎回あなた変わるじゃないですか”

(ぐうの音も出ない。)

「いや、今日は“ちょうどいい距離感モード”なんだよ!」

“そんなモード、あなたの中にしか存在しませんよ?”

(正論パンチが痛い。)

「M崎さん、なんか…AIとケンカしてません?」

P嶋だ。
商談を終えた私へのねぎらいの言葉とかは特にないらしい。

「いや…なんか…AIが…ツッコミ入れてくるんだけど…」

P嶋は爆笑しながら言う。

「それ、AIが先輩の指示の“矛盾を拾ってる”だけですよ。
つまり、相性が良くなってきた証拠です!」

(相性…
AIと相性ってなんだろう…
でも確かに、最近このAIと話すの楽しい。)

いつの間にか、お客様へのフォロー文が出来上がっていく。
ツッコミ合戦をしながらも、AIが出してくれた文章を整えていくと…

(……これ、完璧なお礼メールじゃん。)

私は思った。

(AIって、なんかもう“仕事の相棒”を通り越して
“ツッコミ担当の相方”になってきてる気がする。)

*

「M崎さん、おつかれさま」

予想外の感慨に浸る私の背後から声がした。
(あれ?P嶋はさっきサボりに出かけたし…)

「聞いたよ。商談、うまくいったみたいじゃない。
D井さんがほとんど助け舟出す必要もなかったって感心してたよ」

O部長だった。
放任主義の化身みたいな人だと思っていたけど、
なんだかんだで気にしてくれてはいたらしい。

「えっと、今回はちゃんと準備したのがよかったのかなって…」

「はっはっはっ、なんだよそれ。いつもちゃんと準備してくれよ~」

(なんか、こんなにくだけた感じで話す部長を見るのは珍しい気がする。)

「でもまあ、M崎さん最近資料作るのも早くなったみたいだし、
成長が垣間見える感じがして嬉しいよ。
ここからが大変だと思うけど、引き続き頼りにしてるよ」

「あっ、ありがとうございます」

部長に褒められるなんて、これこそ予想外の出来事だった。
それもこれも全部AIのおかげなんですけどね、
と思わず言いそうになったけど、ひとまず黙っておくことにした。

つづく

次回:第8話『AIに“資料のブラッシュアップ”を頼んでみたら ~自分の文章のクセがバレる日~』
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