流通チャネルの仕組み 第1回:「流通」「物流」の違いとサプライチェーン・マネジメント(SCM)

※この記事は「商品別に見る 流通チャネルの仕組み」シリーズの一部です。
シリーズ一覧はこちら
はじめに―流通チャネルの森へと分け入る前に

店頭に並ぶ商品は、どのようなチャネル(経路)をたどって私たちの手元に届くのでしょうか。
商品が店頭に並ぶまでの流れを知ると、小売店での仕入や在庫管理の仕組みも見えてきます。
特に物流センターや卸売業者は、商品自体の流通だけでなく情報流通など多様な機能を持ち、業界・業種ごとの機能分担や地域ごとの役割分担、仕入れと販売のマッチングなどを担うことで、流通経路上で欠かせない役割を果たしています。
さまざまな事業者がそれぞれの役割を担うことで成り立つその仕組みは複雑かつ多様ですが、流通チャネルについて理解することは、店舗での発注業務や在庫管理などの精度を高めるうえで重要な基礎知識となります。こうした考えから、本シリーズを企画しました。
第1回では、本シリーズを読み進めるにあたって前提となる「物流」と「流通」の違いや、「サプライチェーン・マネジメント(SCM)」の考え方について確認していきます。
「物流」と「流通」の違い
小売・卸売・運輸・倉庫など、商品を消費者に届けることに関わる業界は、広く「流通業」と呼ばれます。小売店での販売や商品管理も、商品を消費者へ届ける流れを支える重要な役割の一つです。
流通業と混同されやすい用語に「物流業」があります。
「流通」と「物流」の違いは?と聞かれると、すぐには答えられない方も多いのではないでしょうか。
「流通」は、生産者、卸売業、小売業などを経て最終的に商品が消費者へと届くまでの一連の流れを指します。
一方の「物流」は、「物的流通」の略で、商品を届ける過程における商品の運搬や包装、倉庫での保管など、空間や時間の動きを伴う物理的な工程を指します。つまり、「物流」は「流通」を構成する要素の一つだということができます。

流通チャネルとサプライチェーン・マネジメント(SCM)
すでに見たように、流通チャネルとは商品が消費者へと届けられるまでの経路のことを指します。ここで意識しておきたいのが、「届け方の違いが、消費者に届くまでのリードタイムや鮮度管理などに大きく影響する」という視点です。
そして、この「届け方の違い」について考える時に重要になってくるのが「サプライチェーン・マネジメント(SCM)」です。
サプライチェーン・マネジメントとは、原材料の調達から製造、流通、販売を経て消費者に商品が届くまでの一連のプロセスを、関係する企業や部門が連携して総合的に管理し、全体の最適化・効率化を図る経営手法です。流通チャネルが商品を届ける「経路」を表すのに対し、SCMはその経路を含むサプライチェーン全体を管理する考え方といえます。

流通チャネルについて知ることは、商品が消費者に届くまでの流れを捉え、改善していく上での出発点となります。また、一連の流れにさまざまな事業者が関わっているだけでなく、その役割や連携の仕方は各業態・商品によっても異なります。
今回整理した点を踏まえて、次回からは具体的な商品を取り上げながら、流通チャネルの仕組みについてより詳しく見ていきましょう。
第2回では、
「書籍」の流通チャネルについて
解説します。
(※近日公開予定)
-1-1024x527.jpg)
SP表示-573x1024.jpg)







